元 連合会長日記

2015年春から自治会連合会の会長をしていましたが、7年で辞めました。。

連合会は硬直した組織 !?

 最近、連合会を発展的解消してまちづくり協議会にするということを、いろいろな人に話している。ほとんどの人が、「あっ」という表情をする場面がある。

 連合会は「消極的な組織です。」というくだりである。よく考えてみれば、くじとか誰かの推薦で、自治会長が決まって連合会にやって来る。やりたくてやって来る人は稀である。筆者も甥の結婚式で京都に行っている間に、自治会長になっていた。

 そういう人が、与えられた仕事を積極的にするだろうと期待するのは難しい。筆者も全くやる気がなかったが、18年分の会計簿を見て愕然とした。これを見て見ぬふりをすることはできないと思った。当時は仕事をしていたから忙しかったが、頑張ってやってきた。いくつかのプロジェクトを立ち上げ、順次完成させてきたのだ。その間、何人かの自治会長が協力してくれ、今ではまちづくり協議会設立に向けての得難い協力者となって戴いている。

 話を元に戻そう。やりたくない人が自治会長になると、割り振られた仕事をごく適当にやって、1年が経つのをひたすら待つことになる。任期が終われば、さようならである。しかも、彼らはほとんどが男性で、高齢者である。若い人は少ない。

 話をしていると、「そんなことは聞いとらんぞ。」という、できない上司の見本のような言葉を浴びせかける。自分が話を聞いていないのは明白なのだ。聞きたくもない話だからだろう。しばらく前に説明した時に「分かった」と返事をしているのだが。

 こんな組織では駄目だ。総務省の「地域運営組織の形成および持続的な運営に関する調査研究」というのがある。ここ数年間に亘って、調査結果がUPされているから、ご覧になるべきだろう。かなりの分量だから、体調の良い時に目を通されると良い。

 それを読むと、”自治連合会の存在が諸悪の根源”と言わんばかりのことが書いてある。筆者は体験者であるから、それは実感している。何でもかんでも、連合会での意思決定が求められる。連合会はそれほど頻繁に総会を開いていないから、決めるチャンスは少ない。

 さらに、市は事あるごとに連合会長の許諾を求めて来る。年に数回以上ハンコを押してくれと言って来るのだ。自分の土地でも何でも無いところの道路を掘るにもかかわらず、連合会長のハンコが要ると言う。無意味なことである。ある時から、筆者はその種のハンコは断っている。当初、市の職員は困ってしまい、押してくれと土下座までする始末だ。

「帰って課長、部長に言いなさいよ。何の権利も義務もない人にハンコを押させて、仕事をしたふりをするのはおやめなさいと。」職員は唖然としていたが、そのまま続けた。「工事をしたければ、回覧板に挟むビラを作って持って来なさいよ。配ってあげますから。」その発言は効果があったようだ。何も言って来なくなった。これで良いのだ。この種の要請に応じていると、連合会長は自分には何かの権能があるかのように錯覚する人も出てくるだろう。何も無いのだ。あるはずがない。