元 連合会長日記

2015年春から自治会連合会の会長をしていましたが、7年で辞めました。。

連合会長の権限!?

 2年毎に頭の痛いことがある。市が「健康推進員の推薦」をせよと言ってくるのだ。最初の年は、かなり神経を擦り減らしてあちこちに問い合わせ、なんとか2人を探し出した。健康推進員とは、健康を増進する体操を広めたり、食生活の改善などに尽力してくれる方で、年額1万円ほどの謝礼と交通費を支給される。篤志家でないと務まらないと思う。

 2回目は、募集が極めて難しく、投げ出そうと思ったところに、意欲のある人が申し出てくれて助かった。今年は、そういう人がいない。先回のお一人は続けてくれるが、一人がやめたいと言う。

 考えた結果、今年から市の推薦依頼もけとばすことに決めた。そもそも、そんなことを連合会長に推薦させるという発想が間違っている。こちらは年3万円の謝金を自治会員からもらっているボランティアだ。地域の顔役でもなんでもない。言ってしまえば、単なる連絡係に過ぎない。地域の全員を知っているはずもなく、いろいろな問題が起きれば、自治会長と話し合って市と交渉したり、市の方針を伝えて、町内の方針を決定する手助けをしているだけだ。

 これまで一生懸命やってきたが、精神衛生上極めてよろしくない。彼らは、法律上義務のないことをせよと迫っているのである。市から電話がかかったら断る事に決めた。

 すぐに電話があったのには驚いたが、それを伝えると絶句していた。「他の連合会長からの苦情はないのか。あるはずだ。」とたたみかけた。

 

 3日ほど経ったら、その上役と電話の本人が会いたいと言う。どうぞと答えるとやってきた。同じことを言うのかと思ったら、意外な展開であった。

「誠におっしゃるとおりでございます。市のやり方は間違っていました。多くの連合会長さんたちに、多大な負担を掛けていたことをお詫びします。」と言う。

「市の方でチラシの作成をして募集し、連合会長さんに相談させていただきます。」と言うが、それもおかしいと指摘した。連合会長には相談を受ける資格も権利も義務もない。

 市の管理職の会議でそれを発言するように求めた。だいたい、連合会長に許諾を求める事があるというのもおかしい。道路を掘り返したり、通行止めにしたりするのに、市の管理職、業者がやってきてハンコを押してくれと言う。これもとてもおかしな話だ。

 連合会長は土地の所有者でもなく、単なる世話役である。権利義務の発生する当事者ではない。しばらく前にも来たので少し意地悪な質問をしてみた。

「私は素直ですからすぐにハンコを押しますが、中にはおかしなのも居るでしょう。ハンコは押さない。などと言ってゴネるのは居ませんか?さらに金品を要求するのも居たりしませんかね?」

 やはりたまには居たそうである。何回もお願いに行ってハンコを貰うと言う。バカな話だ。県や市の持ち物である道路を掘るのに、使用者である市民には周知する必要はあるが、連合会長の許可を貰う必要など全くない。それを主張して、現在はハンコを貰いに来ることはなくなった。

 

 こういう事があると、何かの勘違いで、自分が地域の利益代表だと考えるのも居るだろう。最近県庁所在地の自治会長が捕まった。市役所の幹部も同時に検挙されている。また、自治会員も「あの人には強い権限がある」と信ずる人もいるだろう。

 完全な勘違いだ。単なる連絡係なのですよ。