赤十字への寄付の大半は、各市町の自治会からの”強制集金”とでも言わざるを得ないお金であることもわかった。そうなると、その手間を8%の金で贖っているのだ。寄付金は浄財である。それを8%という金を自治会に戻すことによって、彼らは自分たちが何もせずにうまく集めている。
自治会の人たちが大変な苦労をして集めているが、上部団体の連合会にお金が振り込まれていることなど、ほとんど誰も知らない。もしこれが各自治会単位に振り込まれているなら、中には敏感な人が居て、その不合理さに対して声が上がるだろう。連合会に対しての”交付金”であると、何かその感情が薄められてしまうのである。うまい方法を考えたものだと、妙に感心してしまった。
このことを連合会で紹介すると、自治会長の中には怒りをあらわにする人もいた。当然だろう。早速、県の赤十字に電話すると、よくもまあこんな奴らに金を渡してきたものだという感じがするほど、要領を得ない返答をする連中である。
「最高裁判決は知っているか?」と聞くと、知っているという。「それなら、各自治会に対して寄付を呼び掛ける紙を配るときに、『一律に集めると違法です」と書け。」と言っても、のらりくらりで、クラゲのような感じである。