当連合会は9つの町内からなり、そのうちの二つはさらに東西に分かれている。町内によって高速道路に面しているか、バス通りや幹線通りがあるかによって、条件はすべて異なる。
市から請け負った仕事を精査すると、樹木の剪定と低木の刈込はあるが、草刈りは含まれていない。しかし、草刈りをしないと余りにもひどい状態となる。以前の業者の請負はどうなっていたのかはよくわからないが、年に1回か2回やっていた。その回数が一定しないのは、市役所に誰かが電話すると刈るということを繰り返していたからだろう。基準ははっきりしているようには見えない。
サツキの植え込みがあるが、これを秋に刈りこむと、春に花が咲かなくなる。それをしつこく刈れと迫る人が居たのだ。今年は専門家の意見に従ったので、きっと春には沢山咲くだろう。
そういう作業を各単位自治会にお願いすることにし、僅かな金額ではあるが日当を出すことにした。当町内は参加者を募ったところ12名が手を挙げてくれ、そのうちの3名が都合が付くとのことで、2日間作業した。まだ暑い時期だったので、朝の涼しい時間帯である。初回はまだ不慣れであったが、二回目はよく進んだ。そのうちのお一人は実家が農家だそうで、エンジン付き刈払い機を持って来てくれ、実にお上手であった。同時に金糸梅の刈込も専門家にお願いした。猛烈な勢いで刈ることが出来、草は軽トラック山盛り一杯分ほどであった。
大きな防水シートに挟み、紐で軽く縛って月曜日の市役所による回収を待った。ちょうど雨が降ったので、防水シートの効果は絶大だ。
いろいろな意見が来る。草を刈るだけでなく、根を掘り起こして取り出せと言うのもあった。今まで市がやっていたことをするのが限度で、それ以上はできないと伝えた。不思議な話で、どうしてそのような要求が出て来るのかわからない。
専門家によると根っこを掘り起こせば、次の年にセイタカアワダチソウだけがたくさん生えるそうで、言うことを聞いてはいけないとのことだ。
参加者は大変だっただろうと思ったが、意外にやる気満々で驚いた。もっとやろうと言う。草刈りは達成感が得られる仕事なのだ。やったところは確実に綺麗になり、よりたくさんの仕事をしたくなるものなのだそうだ。
そのうちのお一人は、今回のプロジェクトが始まる前から草刈りを自発的にされていた。朝、鎌をカバンに入れて、バス停付近の草を刈ってから出勤するとのことだった。途中で職務質問されると、言い訳が難しそうで心配している。